《 笑い療法士 》

  【 2011年2月20日の様子 】

笑い療法士とは・・・
快適な医療現場を追及する「癒しの環境研究会」(代表世話人=高柳和江医師)が認定している医療職。
笑いが患者の免疫力や自己治癒力を高めることから、常に笑顔を見せ、医療や福祉の場で笑いを広げ、患者や入居者の治療や生活を手助けする。
応募者は書類審査後、2日間 中島英雄認定評価委委員長(中央群馬脳神経外科病院院長)らによる脳の仕組みや心理学などの講習を受け、テストを受ける。


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「笑い療法士」500人を超える

2011.02.27

27日配信のJ-CASTニュースによると、笑いによって病気の人の自己治癒力を高めたり、病気の予防を手助けするボランティア、「笑い療法士」の認定者の発表会が2月20日、東京都内で開かれた。新たに認められた72人を含めて、総勢520人になったという。

「笑う門には福来る」「病は気から」というが、笑うことは免疫力を高め、薬以上に治療や予防に有効なことが分かってきている。
http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=1281)。

ところが日本の医療や福祉の現場では、むしろ笑いはタブー視されてきた。こうした状況を打開しようと発足したのが、2005年に発足した「笑い療法士」制度だ。

ただ笑わせさえすればよいわけではない。「笑い療法士」は、まず自分自身が「1日5回笑い、1日5回感動する」よう努力する。そして相手に「安心・安全」「一緒にいると楽しい人」と感じてもらうことから始めて、自然な笑いや生きる力を引き出すという。ジョークやユーモアを乱発すればいいというものではないようだ。患者さんやタイミングに合わせて言葉や行動を選ぶ必要があり、広い知識と同時に話術も非常に重要となる。「笑い療法士」になると患者さんに親身になり、仕事への充足感を味わうことが多くなるという。

ある意味、仏教で言うところの「対機説法」に近いものではないか。また仕事や家庭や学校を問わず、人間が社会生活を営む際にも使えるものだろう。笑いの効用は健康にも人間関係にもいいこと尽くめである。もっと活用したいものだ。(

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  「笑い療法士」と呼ばれる人たちがいる。笑いによって病気の人の自己治癒力を高めたり、病気の予防を手助けするボランティアだ。

   「笑う門には福来る」「病は気から」。古来のことわざを引くまでもなく、内外の多くの研究により、笑うことが免疫力を高め、薬以上に治療や予防に有効なことが分かっている。ところが、余裕がない日本の医療や福祉現場では、むしろ笑いはタブー視されてきた。

   こうした状況を何とか改善していこうと、「癒しの環境研究会」 (高柳和江代表世話人) が、2005年に「笑い療法士」制度を発足させた。

日本の病院は遅れていた

   その認定者の発表会が11年2月20日東京都内で開かれ、7期生72人が新たに「笑い療法士」として認められた。05年10月に1期生49人が誕生して以来、これで総勢520人になった。

   欧米には、赤鼻を付けて病院を訪問し、患者を笑わせる道化師がいるが、「笑い療法士」は少し違う。まず、自分自身が「1日5回笑い、1日5回感動する」よう努力する。相手に「安心・安全」「一緒にいると楽しい人」と感じてもらうことから始めて、人々の自然な笑いや生きる力を引き出す。時にはジョークやユーモアも交える。そのためには、個々の患者さんやタイミングに合わせて言葉や行動を選ぶ必要があり、広い知識と同時に話術も非常に重要になる。

   高柳代表世話人 (東京医療保健大学教授) はクウェートで10年間小児外科医を勤め帰国して、日本の病院環境があまりにも貧しいことに驚いた。患者たちの病院生活を少しでも快適なものにしようと、医療に携わる人たちはもちろん、建築家、デザイナー、患者などにも呼びかけて1994年に設立したのが、癒しの環境研究会だ。当初は病室やトイレ、照明などハード面の改善研究からスタートした。「笑い療法士」はいわばソフト面からの環境改善アプローチだ。

   「笑い療法士」は、医師、看護師、介護職員から一般市民、難病患者までの多数の応募者から研究会が書類選考する。その候補者を対象に、脳外科医で落語家の中島英雄氏、高柳代表世話人らによる2日間の講習があり、フォローアップ研修を通じて、笑いの本質や効果、話し方などを学んで、評価された人が初めて認定される。

医療ジャーナリスト:田辺